4902 コニカミノルタ(株)

保有銘柄 高配当
ジンベエ
ジンベエ

21年11月の下方修正発表による株価下落により高配当銘柄の仲間入りとなりました

複合機事業からの構造転換が求められている世界約150か国に展開するグローバル企業です

  時 点    株 価    1株配当   配当利回り 
21年11月26日493円30.00円6.09%
                    ※ 最新データ参照:Yahoo!ファイナンス

セグメント別の事業概要

コニカミノルタは2003年8月にコニカとミノルタの経営統合により発足
4万人超が在籍し、約150か国にサービス提供しているグローバル企業です
『新しい価値の創造』を経営理念としています

  1. デジタルワークプレイス 事業
    • オフィス、ITサービス・ソリューション、Workplace Hub など
      複合機とITサービスを組み合わせ、お客様の業務課題解決に貢献
  2. プロフェッショナルプリント 事業
    • プロフェッショナルプリント、産業印刷、マーケティング など
      商業・産業印刷をデジタルで革新し、お客様企業のビジネス拡大などを支援
  3. インダストリー 事業
    • センシング分野、材料・コンポーネント分野、画像IoTソリューション分野 など
      計測機器、機能材料、画像IoTソリューションなどを提供
  4. ヘルスケア 事業
    • ヘルスケア分野、プレシジョンメディシン分野 など
      医療のデジタル化・ネットワーク化、見える化技術を駆使した治療や創薬などに貢献
Memo

・主力事業は全体の約50%、適度な事業分散がなされている
複合機・印刷系減少傾向
インダストリー・ヘルスケア徐々に増加傾向

業績推移 (利益を稼ぐ能力)

Memo

売上は19年3月期をピークに減少傾向
営業利益は400~700億円程度で安定していたが、20年3月期以降低迷し20年3月期は163億円の赤字に転落
営業利益率は5~7%程度で安定していたが、20年3月期以降低迷
・22年3月期予想(21年11月時点)
 売上 8,900億円、営業利益120億円、営業利益率 1.3%

配当方針 及び 配当推移

有価証券報告書「配当政策」抜粋 (21/3月期)

・連結配当性向30%以上を目安に業績に応じた配当を行うことを基本方針
・内部留保資金の使途は、財務体質の改善と将来の更なる成長を図るための事業資金に活用

EPS=当期純利益÷発行済み株式総数
Memo

一株当たり配当金は直近7年間で1度減配はあるものの30円で安定
配当性向は19年3月期までは30~55%程度であったが、20年3月期以降は100%を超えており適正でない水準
・外部公表資料に「連結配当性向30%以上を目安」と明記

ジンベエ
ジンベエ

19年3月期までは安定かつ健全な配当を行っていました
20年3月期以降、業績悪化を受けて配当性向が不適正な水準となっています
高配当投資家からすると、業績悪化が一時的であるならば、業績悪化時に大きな減配・無配をせずに安定配当を決断してくれたことはプラスに評価しています
業績が回復しない場合は無配化かつそれに伴う株価下落のダブルパンチのリスクもあるといえそうです

安全性 (資金がショートしないこと)

Memo

手元現金直近10年で約1/2と減少
自己資本比率減少傾向であるものの40%以上はキープ

営業CF推移 (Cashを稼ぐ能力)

Memo

営業CFは10期連続で黒字
・投資CFはむらがあり、業績が低迷している直近数年間は低水準

ジンベエ
ジンベエ

営業損失であるものの、営業CFがプラスである主な要因は「減価償却費及び償却費」の影響でした
21年3月期時点、775億円の同費用が発生しています
本業でCashを稼ぐ力があるという情報は銘柄検討において重要なポジティブ材料です

その他 (本銘柄固有のあれこれ)

20年11月に公表した「中期経営計画」では22年3月期営業利益を360億円と計画していました
21年11月時点、22年3月期の営業利益予測は120億円と下方修正していることがわかります

株主構成は三菱UFJ銀行2.4%、日本生命保険2.1%、大同生命保険1.8%と会社の経営方針に大きく影響を与える大株主は不在です

19年3月期の業績低迷はデジタルワークプレイス事業、プロフェッショナルプリント事業の影響であり、ペーパーレス化やテレワークの流れが逆風となり複合機需要が低迷していることが原因と考えられる

写真フィルム事業から医療機器メーカーへと構造転換を成功させた富士フィルム社のように、複合機需要が消滅する前の構造転換が求められている銘柄といえる

まとめ

まとめ

・世界約150か国に展開するグローバル企業
・主力事業は売上全体の50%程度であり、適度な事業分散がなされている
・売上、収益は19年3月期をピークに減少傾向
・連結配当性向は30%以上を目安としている
・手元現金、自己資本比率はともに減少傾向
・営業CFは直近10期で連続で黒字
・複合機事業からの構造転換を求められている

21年11月の下方修正の発表によって、株価が21年11月に下落し6%を超える高配当銘柄となりました
20年11月に公表した「中期経営計画」によると23年3月期は営業利益550億円、営業CF1,900億円と強気の計画です
よって今が一時的と考えるか、
23年3月期の「中期経営計画」も未達成となると考えるかによって投資判断が大きく分かれそうです
※株価が大幅に下落したということは、中期計画も達成できないだろうと市場が判断していると考えることもできます

ジンベエ
ジンベエ

お小遣いで高配当投資をしているため、
株価が500円程度で配当利回りが6%あるグローバル企業は魅力を感じています
複合機事業以外の売上も育ってきている点、営業CFは十分な黒字である点、業績悪化時に安易に大幅な減配や無配を決断しない点より、購入したいと考えました

投資は自己責任・自己判断でお願いします

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