21/3期・22/3期の業績回復、高配当発表を受けて、2021年に株価及び配当利回りが急騰している銘柄です
時 点 | 株 価 | 1株配当 | 配当利回り |
---|---|---|---|
21年10月1日 | 7,510円 | 550.00円 | 7.32% |
セグメント別の事業概要
- コンテナ船
- コンテナ船の保有、運航、コンテナターミナルの運営
航空・陸上フォワーディング、陸上輸送、倉庫保管、重量物輸送等のロジスティクス事業も展開
- コンテナ船の保有、運航、コンテナターミナルの運営
- ドライバルク
- ドライバルク船を保有、運航
※鉄鉱石、石炭、穀物、塩、アルミ塊、銅鉱石などさまざまな資源を梱包せずに大量に輸送する事業
- ドライバルク船を保有、運航
- 自動車船・フェリーなど
- 自動車専用船を保有、運航、フェリーを運航し旅客並びに貨物輸送を展開
- エネルギー輸送
- 油送船、LNG船等の不定期専用船を保有、運航、海洋事業を展開
- その他
- 不動産事業、客船事業、商社事業 など
業績推移 (利益を稼ぐ能力)
配当方針 及び 配当推移
直近の高配当は好業績に支えられた根拠がしっかりした配当
21/3、22/3期の好業績が今後も続くと仮定すると当期と同程度の配当は今後も期待できると思います
一方、過去10期のうちEPSがマイナスとなった期は3期あり、業績は不安定な印象です
安全性 (資金がショートしないこと)
営業CF推移 (Cashを稼ぐ能力)
その他 (本銘柄固有のあれこれ)
(株)商船三井が作成している「ローリングプラン2021」によると、21~23年の3年間で低・脱炭素分野に2,000億円の投資を行い、グリーン代替燃料導入や洋上風力発電事業への参入を行う方針とのことです
また、連結財務諸表上の有形固定資産は約1.2兆円
船舶は約7,100億円と一番大きいものの、建物と土地も約3,600億円も含まれています
海運は業績のアップダウンが激しいため、
連結子会社のダイビルなどによる不動産事業からの安定した収益源にも力を入れているのだと思われます
新規参入事業として発電事業を選択しているのも同じ理由でしょう
一方、本業の海運では数年後ないし10年先の国際的な物量と船の数という需給を予想する能力が経営に求められます
そのような業績が不安定な海運事業から、毎期安定的に営業CFを1,000億円稼ぐ経営能力はさすが商船三井です
株主構成については日本カストディ銀行などの信託銀行を除くと筆頭株主は三井住友銀行(約2.5%)、三井住友海上火災保険(約2.3%)でした
特定の株主の影響力を気にする必要はなさそうです
まとめ
21/3期、22/3期の増配は好業績に支えらえたものでした
一方、ビジネス柄、業績が不安定であり、毎期安定した高配当、増配は期待しにくい銘柄と考えます
安定的に稼ぎ出している1,000億円の営業CFを元手に次の収益源(船舶、不動産事業、新事業)を育てていけるかが求められていると考えます
商船三井の計画どおり次の事業が育つと仮定するなら、22/3期の高配当による株高が一服した後が購入のチャンスでしょうか
安定的な高配当&増配銘柄でFIREを目指す場合、取得優先順位は低いと考え、
21年10月時点、保有を見送りました
投資は自己責任・自己判断でお願いします
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