21年10月13日に大幅な増配を発表したことで高配当銘柄となりました
調べてみると過去に不適切な会計処理を行っていたりと奥深い会社です
時 点 | 株 価 | 1株配当 | 配当利回り |
---|---|---|---|
21年11月8日 | 3,275円 | 210.00円 | 6.41% |
セグメント別の事業概要
- エレクトロニクス 事業
- 主に無線通信・応用機器、デジタル家電機器、電話関連機器の製造・販売
無線や車載カメラなど幅広い製品群を展開、海上無線やスキャナーなども手掛ける
- 主に無線通信・応用機器、デジタル家電機器、電話関連機器の製造・販売
- 不動産 事業
- 不動産売買及び賃貸事業を展開
東京都内を中心に、事業用物件・投資用物件・居住用物件などを手掛ける
- 不動産売買及び賃貸事業を展開
業績推移 (利益を稼ぐ能力)
[連結子会社]と[持分法適用会社]
連結子会社
対象会社の株式を50%超保有しているなど実質的に支配していると考えらえる会社については、その会社の業績を(連結会社間の取引などを調整したうえで)も丸々合算します
親会社業績 + 連結子会社業績 ± 連結間取引など = 連結業績
持分法適用会社
対象会社の株式を50%は持っていないが20%以上もっているなど意思決定に重要な影響を与えることができると考えられる会社については、その会社の業績を(持分法会社間の取引などを調整したうえで)株式持分に応じた分だけ合算します
親会社業績 + (持分法適用会社業績 ± 持分法会社間取引など)×持分割合 = 連結業績
配当方針 及び 配当推移
21年3月期のEPSのうち約80%はユニデン銀座ビルの土地建物を売却したことによる一時的な利益増加による影響でした
22年3月期は配当維持予想としているものの、目標である連結配当性向33%を大きく上回るばかりか配当性向190%と1年で稼いだ利益以上を配当する水準であり、健全ではないなーとの印象です
安全性 (資金がショートしないこと)
20年3月期から21年3月期の手元現金の増加のうち79億円が固定資産売却による収入でした
21年3月期の配当総額は12億円程度のため、同水準の配当を数年分行うだけのCashは確保できているともとれます
営業CF推移 (Cashを稼ぐ能力)
その他 (本銘柄固有のあれこれ)
ユニデンホールディングスは、
2006年3月期の売上は857億円ありましたが減少が続き、2016年3月期には129億円まで減少しました
その後、増加に転じたものの、2022年3月期には 不動産事業を営んでいる連結子会社が持分法適用会社に移行する影響 もあり109億円予測となっています
従業員数も2万人を超えていましたが21年3月期末時点では800人程度まで減少しています
また、2018年~2019年にかけて海外子会社で不適切な会計処理を行っていたり、当時の会長報酬は2億円であったりと中々奥深い会社です。
※トヨタやソフトバンクのように正しくめちゃめちゃ儲かっている会社の役員の方々が億単位の報酬をもらうのは当然と思っています
不適切会計などが原因か、2019年以降は毎年、代表取締役社長も変わっています
まとめ
2006年以降、売上や従業員などが急減していることに加え、不適切な会計処理などもあり、会社として収益を獲得する力や資源がどの程度残っているか疑問
手元資金は潤沢で高配当を数年維持できるだけの資金は保有しているものの、当期利益が源泉ではない配当は持続不可能な配当水準であることより、長期保有を前提とする投資家にはおすすめではない銘柄と考えます
財務会計を仕事にしていることもあり、不適切な会計処理を行う企業は愛せません
個人的な経験では不適切な会計処理を行う会社は他にも色々と問題を抱えていることも多いです
個人の性格が中々変わらないように、企業の社風も中々変わらないことに加え、
風評被害や人材流出などが重なるため再建はとても大変です
4%を超える高配当銘柄は日本に300以上あります
あえて本銘柄を選ぶ理由がないため、購入は見送りとしました
投資は自己責任・自己判断でお願いします
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